オーガニック

Organic 2006

Time of the Indian
23 Jan 2006
「わたしたちは次の500年をとりもどすべく、自ら歴史を変えるためにここにいる」と演説したボリビアの新大統領エボ・モラレス。
モラレス大統領はアンデス先住民アイマラ族出身の46才。青年期にはラマの牧畜をしながらバンドでトランペットを吹いていたという新大統領は、長い間、合衆国の後押しによる麻薬撲滅計画とコカ栽培をしている先住民との対立でリーダーシップを発揮していた。「私は麻薬密売人ではないし、コカインの精製もしない。ただのコカ栽培者にすぎない」「我々にとってコカを栽培する事は自然なことなのだ」とあくまでも先住民の伝統的な生活必需品としてのコカ栽培促進を主張。モラレス大統領はコカインとアンデス文化のかかわり合いについても否定する。さらに新大統領は「人類に危害を与えるこの麻薬取引に対抗するため、我々は同盟を必要としている。しかし、それを合衆国政府が我々の国を支配する足掛かりにしてはいけない」「賄賂や圧力のない対話が急務だ」と語った。
南米で最も貧しい国と言われるボリビアが保有するカズ田など、今後多くの障害に直面するだろうといわれているモラレス大統領。「わたしはわたしを選んでくれた住民と同じ服装をする」と言ってネクタイは絞めない。他にもキューバのフィデル・カストロやベネズエラのチャヴェス大統領も同じくネクタイを絞めることはないが、この南米の新しい指導者も合衆国離れを加速させる。