オーガニック

Organic 2006

Devastate coral
地球温暖化による海面温度の上昇でサンゴが荒廃している。
1998年に大量のサンゴが死滅したインド洋のセイシェル・バンク。その海域を調査した国際研究チームがその詳細な調査結果を全米科学学会(National Academy of Sciences)のUSジャーナル会報に発表している。
当時のインド洋における前例のない海面温度の上昇で90%以上のサンゴが死滅したセイシェル・バンク。そのサンゴ礁のほとんどは再生されずに漂白され、そこに生殖していた魚たちは絶滅し、海草や藻が生殖しているだけだと報告された。また、その「漂白現象」は海面温度の上昇とともに、今後10年でさらに増加する傾向にあると言う。
サンゴは海草や藻の光合成と相互に依存しながら生殖している。それらの光合成はサンゴに活力と色素を供給する。しかし、所定の場所で海面温度が急上昇すると海草や藻が毒素を生産しはじめることでサンゴは自らの単細胞生物を吐き出してしまう。もし、高い海面温度が続くとサンゴは一団となって死に絶え始める。
1998年、その一年で世界のサンゴの16%が死滅し、西インド洋ではエルニーニョ現象などの相互作用のために最も大きな被害を受けた。そして、その多くは今だ瓦礫のように崩壊したままだ。それはすでに多様な海の生態系に影響を及ぼしている。調査によれば地域的にすでに4つの魚種が絶滅し、6つが絶滅寸前にあると言う。
現在、地球上のサンゴ礁は推定284,300平方キロメートル。それらは世界の海洋生物の25%を養っている。
15 May 2006