オーガニック

Organic 2007

Tackling taboos in Mexico
メキシコでの家庭内暴力は珍しいことではない。調査では1999年から2005年の間に6,000人の女性と少女が殺されているという。
年平均1,000人、1日3人、8時間に1人という犠牲の大半は家庭内暴力によるものだ。それは大都市、田舎に限らずメキシコの至る所で起きている。男は腕力に頼り、時に銃やナイフなども使用する。
メキシコの法律は今年初めて、このような暴力を反社会的、反道徳的な犯罪として制定。立法化議会のメンバー、アンジェリカ・デラペーニャ(Angelica De La Pena)女史は「女性の尊厳、保全、自由を身体的、心理的、性的、叉はいかなる暴力からも守る法律が初めてできた」と、かつてメキシコでタブーとされていた問題を語った。
過去10年で何百という女性が殺され、世界的に有名になった合衆国国境の町シウダッド・ファレス(Ciudad Juarez)には、遠く離れた砂漠に犠牲者の埋められた無数の墓地がある。当初、連続殺人に焦点を合わせていた疑いは、いまや大半が家庭内暴力の犠牲ではないかと信じられている。
ジェニファー・ロペス(Jennifer Lopez)主演の映画「Bordertown」もメキシコには良い話題かもしれない。しかし、メキシコ・シティーで虐待を受けた女性たちを保護しているウェンディー・フィゲロア(Wendy Figueroa)女史は「本当に必要なのはそれぞれの権利が何であるか知るための男性、女性、両方の教育である」という。
メキシコの多くの男性は自分を正当化するために暴力をふるう人柄ではない。しかし、家庭内暴力という隠せない悩みのたねがあることは事実である。
22 May 2007