オーガニック

Organic 2008

Music can aid stroke recovery
脳卒中を起こした患者に対して早期に音楽を聞かせると、その回復を改善できるとフィンランドの医療研究チームが発表した。
ジャーナル「Brain」によると、研究者たちは60人の患者を調査し、1日2時間音楽を聞く患者とまったく聞かない患者とを比較してみた。その結果、音楽を聞いていたグループの方が明らかに記憶力と注意力により良い回復がみられたという。
ヘルシンキ大学の研究リーダーは他のリハビリテーションの準備ができていない患者に音楽は特に有用であり、治療も容易な利点があるという。
研究は病院に運ばれて間もない患者60名を対象に行われ、その意図は脳卒中の余波が脳を犯す前に音楽治療を施すことにあった。ほとんどの患者は動作、記憶力、注意力、認知のプロセスに問題をかかえた状態で通常のリハビリテーションを受けた。そして音楽を聴くグループは彼らが聴いたことのある音楽を選択して聴いたのである。
3ヶ月後、音楽を聴いたグループの60%が言語記憶力の改善が現れたのに対し、その他の患者グループは29%であった。そして注目すべき点は認知プロセスにおいて音楽を聴いたグループは17%が改善されたのに対し、その他の患者グループは0%だったことである。音楽を聴いたグループは落胆または困惑した様子が少なかったとも付け加えられている。
研究リーダーは「音楽治療はすべての患者に有用であるとはまだ認められないが、会話治療や神経心理学的リハビリテーションに付加されるべきである」と述べている。
10 Mar 2008