オーガニック

Organic 2008

Big sea level rise
新しい科学分析によると今世紀末までに海面が1.5メートル上昇する可能性があるという。これは昨年、気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)が示したレベルを上回る。その海面上昇はバングラディッシュのような海抜の低い国土を持つ国に大きな影響を及ぼすであろう。
この調査結果は今回ウィーンの科学会議で提出されたが、これはIPCCが予測する28cmから43cmという海面上昇を保守的とする初めての提案ではない。IPCCの予測は海水温度上昇が極地の氷板融解を速めるというプロセスがまだ理解されていなかったからだ。
新しい分析はイギリスとフィンランドのチームが構築したコンピュータモデルによってはじき出され、そのモデルは何千年も前の海面レベルを考古学的見地から証拠づけている。「過去2千年間の海面上昇は20cmとは非常に安定している」「しかし、今世紀末には80cmから150cm上昇すると予測された」「それはここ数年に目立っている氷板の融解と大きく結びついている」とイギリスの海洋研究者は語る。
人工衛星データがグリーンランドと南極の氷が縮小していることを示すなど、現在1年に3mm上昇している海面レベルは多くの科学者によって加速を予期されている。昨年、ドイツの研究者が異なった方法論で2100年までに海面は50cmから140cm上昇すると結論付けた。
「バングラディッシュの80%以上は海抜1mそこそこであり、そしてそこには非常に多くの人が暮している」「もしあなたがガンジス三角州に住んでいるなら多くの問題を抱えるであろう」と米国科学アカデミー紀要に報告された。
15 Apr 2008