オーガニック

Organic 2009

World hunger
国連の食糧農業機関(Food and Agriculture Organisation)は世界で飢餓に苦しむ人々が過去最高の10億人を突破したと伝えた。その大きな要因として世界的な金融危機と食料価格の上昇にあるとFAOはいう。
報告によればそのほとんどが発展途上国で、地域的に最も多いのがアジア太平洋地域の6億4千2百万人、次いでサハラ以南アフリカの2億6千5百万人、ラテン・アメリカとカリブ海地域の5千3百万人、中東と北アフリカの4千2百万人と続く。さらに先進諸国でも1千5百万人が飢餓に苦しんでいるという。
この世界人口の6分の1に影響を与えている食料危機は世界平和と安全に重大なリスクを引き起こしかねないとFAOは警告する。そのためにはより幅広い統一見解を持ち、すぐにでも必要な行動を始めなければならないという。
FAOの報道官は「人類史上これほど飢餓人口が増えたことはない」「しかもそれは経済危機にもかかわらず多くの世界が裕福であることに矛盾している」と述べた。
また、貧しい国の貧困と飢えを克服するために小規模自作農農民に対する投資が必要不可欠だとも述べている。さらに都市の貧困層は世界的景気後退の影響を最も受け、田舎にUターンする人も増える。それがまたその地方の重い負担になりかねないとも警告している。
2006年以降の世界の食料と燃料価格の高騰が収まったにもかかわらず、発展途上国の食料価格はさらに高騰。ある調査によれば2008年の終わりまでに24%上昇したとも言われる。収入の60%以上を主食に使う貧しい消費者にとってはそれは購入量を減らすしかないのである。おなかをすかせた人々の増加は低収入と失業でより彼らを食料から遠ざけている。
19 June 2009