FIFAワールドカップ2006

Zoro suffers racist abuse

 イタリアのメッシーナで活躍するコート・ジボアール代表DFマルコ・ゾロがまた人種差別する野次を受け涙した。日曜日のインテル戦、ゾロがサン・フィリッポ・スタジアムのアウェー・スタンドの前に転がったボールを拾いに行ったときに、インテル・サポーターから人種差別の大合唱がはじまった。それを目の当たりにしたゾロはピッチをそのまま去ろうと決意したが、チーム・メイトやインテルのアドリアーノらに慰められながら、メッシーナの観衆に励まされ試合に復帰した。
 「イタリアに来て3年になるけど、ほとんど毎日このような仕打ちを受けている」「僕は本当に悲しい。イタリアのフットボールにとっても悲しい事だ」と21才のインターナショナル・プレイヤーは語る。シーズン最初のラツィオ戦でもオリンピコ・スタジアムで同じような事が起こり、ラツィオの社長クラウディオ・ロティト氏がメッシーナの控え室に行ってゾロに謝罪したこともあった。イタリアの人種差別は中部や北部に行く程にひどくなる。イタリア・フットボール協会はようやくこの問題を重視し始め、ゾロに話をはじめたところだ。「人種差別する言葉をピッチ上のプレイヤーに投げつけることは非常に残酷で、プレイヤーは心理的に大きく傷付く。でも、そんな僕を近くで支えてくれるのがメッシーナのチーム・メイトなんだよ」とゾロは語る。
27 Nov 2005

ワールドスポーツ

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