FIFAワールドカップ2006

Brazilian media reacted

ブラジルのメディアはFIFA最優秀選手のロナウジーニョとブラジル代表カルロス・アルベルト・パレイラ監督に批判を浴びせている。
土曜日に敗退したセレソンを「大失敗」と記述した日刊紙「Estado de Sao Paulo」は「ブラジルは再びフランスに震えた」と、1998年のワールド・カップ決勝以来、11試合勝ち続けてきた代表チームを酷評。ブラジルは1986年の準々決勝でもフランスに1-1のドローの末、PK戦で敗れている。
同紙の見出しには「ロナウジーニョには失望させられた」と載り、「彼はドリブルもせず、シュートも打たず、正しいパスも出さず、どの場面においても責任を負おうとしなかった」「それは無感動で、官僚的、平凡で、決断を恐れた彼のワールド・カップ参加の描写だった」と書き立てた。
一方、パレイラ監督はベテラン・フル・バックの二人、カフーとロベルト・カルロスに必要以上に固執したと批判された。「それは楽しみも喜びもなく、個性もないブラジルのフットボールとは言えない代物」「下り坂の実力者によって支配された代表チーム」など。
また、「Folha de Sao Paulo」紙は「待ち望まれた復讐は決して起きそうにもなかった」と、パレイラ監督の非難を前述し、「彼の経歴の集大成として黄金の世代を3年半預かったことは完全なる失敗に終った」と記述。コラムニストはブラジルの伝統的なスタイルを捨てた代償は大きかったと言い、逆にオランダ、イングランドを破って準決勝に勝ち上がったポルトガルはルイス・フェリペ・スコラーリ監督の元でそれを実現していると言う。
ブラジルで最も評価の高いフットボール・コラムニストの1人で、1970年にタイトルを獲得しているトスタンは「ブラジルはフランスにゲームをコントロールすることを許してしまった」「ブラジルは戦術とプレイヤーを変えたが、彼らの深すぎるマーキングの位置は変えられなかった」「その結果フランスに自由にボールを回された」と指摘。
そんなトスタンにも彼らに同情する気持ちはある。「私だって1966年にイングランドに敗れたことは決して忘れることができない」「フットボールを止めようとも考えた」「でも、4年後にはチャンピオンに輝いた」「人生なんて敗北と勝利から成り立つ。そんなものだよ」
2 Jul 2006

ワールドスポーツ

サッカー大好きな人のためのワールド・スポーツ情報。ニューヨーク、ロンドン、アムステルダムからのレポートを中心にお伝えします。