UEFA チャンピオンズリーグ 2005-2006
Striker's Graveyard
-
現在リーグ3試合連続無得点に終っているアヤックス。パトリック・クライファートが1997年に去って以来、アヤックスの9番を背負ったストライカーは欧州のトップ・スコアラー・リストから姿を消してしまった。
「ユベントスはアヤックスよりも大きいクラブかもしれない、でもストライカーのプレッシャーはアムステルダムの方が格段に大きいんだ」「僕がトリノに来たとき、ファビオ・カッペロ監督は直ちに僕がチームのNo.1ストライカーだと保証してくれて、僕が世界最高のストライカーだというフィーリングを与えてくれた」「そんな感覚はアムステルダムでは味わったことがなかったよ。アヤックスでは僕がいくらゴールを決めても僕の間違いを指摘され、ぼくは不安になったものだ」と、かつてアヤックスの9番を背負ったズラタン・イブラヒモヴィッチがオランダのフットボール週刊誌に語っている。
アヤックスの9番はニア・ポストでのクロスでフィニッシュしなければならない。そして、中央からは外のウィンガーにボールを供給するか、ミッドフィールダーとコビネーションをとる。最後にディフェンスの間を首尾よく突破することも忘れてはいけない。二人のセンターバックが90分間そのストライカーを止めに来ることや、過去に2トップでプレイしていたことを気にしてはならない。アヤックスのユニフォームを身に付けたらマルコ・ファン・バステンのようにシーズン25ゴールを決めるべきだ。しかし、ファン・バステンやベルカンプはユース時代からアヤックス・スタイルを叩き込まれて彼等の輝ける日々があった。彼等は本能的にピッチで何をすべきか知っていた。3トップ・システムはそれを理解できるプレイヤーがいてはじめて成功する。
今シーズン、アヤックスに移籍してきたスウェーデン代表FWマルクス・ローゼンボリにイブラヒモヴィッチは同情を隠せない。「もしアレナで2回も間違ったタッチをしたら、5万人の観衆が悲鳴をあげる。そんなことはまだ若いプレイヤーには堪え難いプレッシャーだよ。もっとマルクスにチームにフィットするチャンスを与えてほしい。いきなりアヤックスのシステムに対応することは不可能だ。それをサポーターは分かってほしい」
1 Nov 2005
ワールドスポーツ
サッカー大好きな人のためのワールド・スポーツ情報。ニューヨーク、ロンドン、アムステルダムからのレポートを中心にお伝えします。