ウルトラヒップ Ultra-Hip

Martha Graham Dance Company

ニューヨークにあるNYUが所有する大型多目的芸術ホール、スカーボール・センター(the Skirball Center)で4月18日、マーサ・グラハム・ダンス・カンパニーの80周年記念公演が行われる。
マーサ・グラハム(1906-1991)はパブロ・ピカソやストラヴィンスキーらと共にTIME誌発行の「20世紀の100人」にも選ばれたモダンダンス界の第1人者。その彼女が創設したダンス・カンパニーが数々の苦難を乗り越えてようやく80年の節目を迎えることになった。
1998年には歴史的なアッパー・イースト・サイド (Upper East Side) のスタジオを買収され、現在は63丁目イーストの狭い地下室でレッスンに励むその運営は「4百万ドルのセメントブロックが足首に巻かれている」とアーティスティック・ディレクターのジャネット・イールバーが表現するほど苦しい。
「我々がその負債を排除できなければ、ニューヨーク市はその最も貴重な文化資産の一つを失うだろう」「ダンサーを除くグラハムに関係する誰もが数カ月もの間給与無しで働いた」「モダン・ダンスの古典は単に破棄できるものではない」と1970年代にカンパニーで踊っていたイールバー女史が言う。「今NYではすべての人が新しい空間を提供している。しかし、そこには芸術家のために残されたお金はない」「我々は今、流れの早い使い捨て社会にいるのだ」とも語る。
身体的に感情表現する技術をマスターするには完全なる無条件の拘束が要求される。マーサはかつて一人のダンサーを育てるのに10年の歳月を要すると語っていた。ショパン、ベートーベン、バッハのように音楽はそれが持っている美しさを表す。ダンスは人から人へ伝えられる伝説のような物。ダンサーが繰り出す物をものを観客は知性と心で包み込まなければならない。今回のショーの入場料は$45.-、NYUの学生は$12.-
11 Apr 2006

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