ウルトラヒップ Ultra-Hip

The Fez Festival of World Sacred Music

モロッコ最古の王都フェズ(Fez)で行われている「世界聖なる音楽祭」は音楽で国際問題とグローバリゼーションを統合する。
ペルシャン・ドラムのザルブ奏者ジャムシド・シェミラーニの息子、ケイヴァン・シェミラーニ(Keyvan Chemirani)は幼いころから父の横でその古典的な奏法をマスターしてきた。それから20年、世界でも有名なザルブ奏者となった彼はインドやマリのミュージシャンと共にグローバリゼーションを訴えた。
シェミラーニはこのフェスティバルのプロジェクト(インド・タミール語のシンガーとマリ・バンバラ語のヴォーカルとのコラボレーション)を3年かけて準備した。しかし、実際にフランスのスタジオでリハーサルができたのは直前の10日間だけ。そのパフォーマンスは何か張りつめた雰囲気の中にも優雅さがあった。「我々は互いに尊敬し合い、友人となった」とシェミラーニは語る。
「すべての言語には独特のリズムがある」「たとえその意味を理解しなくても、そのリズムと音はあなたの心に語りかける」「さらに、異なる文化を遭遇させるには熟達しているだけでは不十分だ」「自ら王冠を脱ぐことをいとわない人で、それを分け合うこともいとわない人でなくてはならない」そんなシェミラーニの指からは脅威的なメロディーが奏でられる。
5 Jun 2006

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