ウルトラヒップ Ultra-Hip

The Modfather

4枚組CD「Hit Parade」の発売を機に1月最後の3日間、NYのIrving Plazaでポール・ウェラー(Paul Weller)のコンサートが開かれる。
初日はイギリスの若者が才能やメロディーを無視した音楽を世界に吐き出したパンク全盛期の「the Jam」、2日目は商業意識の色濃い白人モータウン・サウンドともいえる「the Style Council」、そして最終日は厳しい言葉の歌詞で、ソロ活動に入ってからの曲がフューチャーされる。
それら3つのショーのチケットは発売後5分もたたずに完売。今やeBayでは「Style Councilナイト」と「Soloナイト」のチェケットは250から400ドルで取り引きされ、初日の「Jamナイト」のものはそれより25%上乗せされている。その値段の上昇ぶりはビル・クリントン前大統領の誕生日にストーンズが出演した昨年夏のコンサート以来だ。
伝説のミュージシャンと呼ぶには早すぎるポール・ウェラーはまだ50才に満たない。the Jamが1977年にデヴューした時、彼は18才だった。もし、ストーンズが我々に教えてくれたものがあるとしたら、それはロック・スターのライフスタイルは際限なく引き延ばせるということだろう。「the Who」などは何度も最後のツアーを行っている。
もちろんこのツアーも彼の最後のツアーではない。過去にアメリカではツアーチケットが売れずキャンセルされたショーのあった。しかし、このスリーナイツの企画でダフ屋は大騒ぎ。ポール・ウェラーとそのバンド・メンバーは膨大な量のリハーサルを行わなければならない。
「それはちょっとしたチャレンジだよ」「いくつかの曲は長い間演奏していないしね」「だからそれぞれのショーが全くジャムやスタイル・カウンシルだけ、といったようになるわけではないんだ」「ただ僕たちはいつもより多くの曲を演奏する予定で、いろいろミックスされた感覚だと思う」とポール・ウェラーはインタヴューで語っている。
この話で想像すると「Jamナイト」はみんなが期待する程にピュアーなショーにはならないだろう。「もしそれがうまく行かなくても、どれも僕のアイデアではないから」と彼はあっさりといった。
20 Jan 2007

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