ウルトラヒップ Ultra-Hip

Isle of Wight memories

1970年8月、60万人もを集めた伝説のワイト島フェスティバルから37年。2002年に復活したイベントは今年も「The Rolling Stones」「Muse」「Snow Patrol」などが出演して6万人の観客を興奮させた。
その中の1人、ワイト島出身のジョン・ホールさん(54才)は1970年のフェスティバルを経験した1人だ。当時17才だったジョンがそのときの様子を語った。
「あのときの光景は今でもこの目に焼きついている」「広大な敷地にテントがあふれんばかりに張り詰められ、メインステージの前には人が石ころのように転がっていた」「あんな光景は今でも見た事がない」とジョンは思い出す。
現在のハイテク・サウンドは数十キロ先まで達するようなノイズレベルだが、当時の音はそれ以上であったという。「アコースティックなバンドはそれなりの音を出し、ザ・フーのようなロックバンドの音は今とは比べ物にならないほど大きかった」と語る。
1970年のフェスティバルはジミ・ヘンドリックスのファンにとって、彼の最後の姿を見るチャンスだったに違いない。「ジミ・ヘンドリックスのショーはなかなか始らなかった」「もっとも、当時は今のようにタイム・テーブルぴったりに進行していた訳じゃない」「バンドは勝手に順番を変えたり、やりたい放題演奏していたよ」とジョンは続ける。
「フェスティバル2日目には囲ってあったフェンスはすべて壊されてキャンプ道具にされていたよ」「もう完全なフリー・イベントだった」「警官や係員も数えるほどしかいなく、みんなトリップしていたよ」「トイレは誰かが掘った穴に用をたし、その匂いまでも強烈に覚えている」「そんな中で、僕たちは確かに何か歴史の一部である事を感じ取っていたんだ」
ジョンにとっては独立と自由の味を教えてくれた最初のイベントだったことは明らかである。
Isle of Wight Festival
11 June 2007

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