オーガニック
Organic 2010
- Jambo Job
ジャンボジェットのリサイクルほど大がかりな仕事はそう多くはないだろう。
- ボーイング747の解体に費やすその作業は12週間。長年空を飛び、人々を輸送し続けて来た巨大な飛行機が大きな重機で次々と引き裂かれてゆく。そして飛行制御装置から扉や窓まで、あらゆるパーツが様々な業者に引き取られる。航空会社の訓練施設で使われることもあれば、映画やTVのセットして買われてゆくこともあり、個人収集家のインテリアとして買い取られて行くこともある。
- イギリスのケンブルにあるコッツウォルド(Cotswold)空港に本拠地を置くASI(Air Salvage International)はイギリスで最も大きい航空機解体業者だ。オーナーのマーク・グレゴリー氏は航空機エンジニアを経て15年前にこの会社を設立した。以来、解体した旅客機は350以上。25人の従業員を抱える彼の会社は景気の低迷する中でも利益を上げ続けている数少ない会社の一つである。
- 昨年は巨額損失を出した航空会社が多かったため、ASIは30機を解体リサイクルした。通年は15機から25機だったが、現在すでに解体を待っている飛行機が9機あるという。解体に要する費用はボーイング747が1機あたり6万ポンドから12万ポンド(約816万円から1,632万円)。どんなに古いジャンボジェットでも50%はリサイクル可能で、新型のエアバスA320などは95%リサイクルできるという。
- 解体はエンジン、コンポーネント・パーツ、そして胴体と、3つの工程に分類される。最も重要で価値のある部分はエンジンで、運び込まれた飛行機がまず最初に取り外される部分でもある。取り外されたエンジンはテストされ、そのまま再利用するか、オーバーホールするため製造業者に送り返される。
- その後フライト・デッキ、フライト・コントローラー、ブラック・ボックス、エアコン、着陸装置、燃料システムからキャビン・インテリアまで再利用可能なあらゆるパーツが取り外される。それらはASIで再利用可能か厳しくチェックされ、チェックされたすべてのパーツはその検査記録を9年間保管することになっている。
- グレゴリー氏によれば引き取り手は多種多様だという。オランダ国防省がドアの爆破テストのために747のパーツを買い取ったこともあれば、あるパイロットはBAC 1-11のフライト・デッキをそのまま買い取って自宅のバーカウンターにしているという。
- 10 Mar 2010
Organic オーガニック
Thanks in advance for pure life.