True Character
Steven Soderbergh(スティーヴン・ソダーバーグ)監督の最新作「The Girlfriend Experience」がNYのトライベッカ・フィルム・フェスティバルで公開された。
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前作ではチェ・ゲバラの伝記映画を手がけたソダーバーグ監督。今回の目玉はなんと言ってもヒロイン役を演じるSasha Grey(サーシャ・グレイ)の演技だろう。1988年生まれの現役ポルノ女優でもあるサーシャが演じるのは時給2,000ドルというNYの高級コールガール、チェルシー。舞台は2008年大統領選挙中のNY。あのリーマン・ブラザーズの破綻も劇中に取り込んでいるという生々しい設定だ。
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ソダーバーグ監督はこの映画を170万ドルかけて16日間で撮影したと述べている。1989年に「Sex Lies and Videotape」(セックスと嘘とビデオテープ)を製作した監督が、20年後に「セックスと真実とデジタルビデオ」を提示したと言えるだろう。
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サーシャの演技については賛否両論ある。しかし、彼女もこの映画に出演している多くの素人俳優の一人と考えれば、彼女には十分な魅力が備わっている。お金のために見知らぬ男とセックスをするチェルシーは映画のスクリーンのように無表情でクールだ。その死んだような目が彼女を一層引き立たせ、観客をより深みへと導いて行く。
- 29 Apr 2009