ウルトラヒップ Ultra-Hip

Biopic of Serge Gainsbourg

フランスの文化的英雄、セルジュ・ゲンスブールの生活を描いた映画「Serge Gainsbourg - une vie heroique」がフランスで公開されている。
監督はJoann Sfar、ゲンスブールを演じるのはEric Elmosnino、ブリジット・バルドーはLaetitia Casta、そしてジェーン・バーキンを演ずるのは撮影終了直後にパリの自宅で自殺をしたLucy Gordonである。
社会に挑発的で反抗的なアーティスト、セルジュ・ゲンスブールは1991年(62才)に心臓発作で亡くなるまで数多くの神話を残した。お金持ちで知的ではあるが、決して気取らない。パリでの移動手段は常にタクシーで、その都度法外なチップをドライバーに支払っていた。酒に酔い、ジタン(Gitanes)をくわえ、テレビに出演すれば、「あなたにとってお金はどういうものか」と司会者に問われると、おもむろにポケットから500フラン札を取り出し、その場でライターで火を付けてみせた。そんな神話が今もフランスでは語り次がれている。
映画はパリがナチに占領されていた幼少時代から、1950年代音楽に目覚め、70年代の全盛期へと語られる。バーキン、バルドー、ジュリエット・グレコ、ボリス・ビアンらとの数々の名曲が流れてゆく。
サファル監督は当初セルジュの娘であるシャルロット・ゲンスブールに出演を依頼していたが断られ、母親のバーキンにもその台本を読んでもらった時には彼女の知っているセルジュとは違うと言われた。しかしそれも暗黙のうちに打ち消された。
「国中が喪に服したあの日よりも増して今、彼はみなさんに感謝しているに違いない」とバーキンはモンパルナス墓地に眠るセルジュの言葉を代弁した。
20 Jan 2010

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